晴れ 真夏日

【長野県佐久市視察調査】(9月2日午後)
長野県の中で、子育て支援事業や、医療健康づくりの先進的な取り組みをしている高原都市佐久市の三浦大助市長をはじめ佐久市の方々からお話を伺いました。その段取りを頂いた小林貴幸佐久市議会議員には大変お世話になりあらためて感謝申し上げます。
~佐久市の昔そして現在~
昭和36年、脳卒中死亡率が全国1位であった佐久市は健康管理センターを設置し予防活動に努めました。その結果、昭和51年には保健文化省が授与されるほどの成果をあげました。昭和53年からは、「誕生月健診」を開始。ガンなどの成人病の早期発見に成果をあげています。保健センターの設置や全国に先駆けた健康管理総合データバンク事業を導入しました。、「減塩運動」「1部屋温室づくり運動」「食生活改善運動」等の保健事業の取り組みで、平成2年には、男性の平均寿命が全国1位の78.4歳、女性、83歳で代11位といなり、「健康長寿のまち」となりました。また認知症高齢者出現率が6.82%、老人医療費が65万円と、全国平均より低い結果となっています。 健康長寿の要因として、晴天率が全国tに比べ高く、2世代・3世代世帯が多く、性格の面では、「穏やかな面をもち、人との関わりが好き」というこが挙げられます。
<医療の面>
小児救急センター設置や、保育園と連携した病児保育、遠隔医療、助産師外来など新たな医療体制の構築を図っています。さらに、「自分の健康は自分でつくる」をスローガンに、市民の意識の高揚を図るための健康教育、健康相談事業を実施します。保健補導員は、地区内の生活習慣の見直しや保健師に協力をしながら保健活動を展開しています。その数は延べ2万3000人を超え、地域や生活の中から生まれ育っています。
[保健補導員制度]
昭和24年の厚生省通知で、保険指導のための住民組織の設置が呼びかけられ、県下全域の市町村で組織されている。保健補導委員数、12750人。自治会ごとに、2年間で輪番で回ってくる。活動全体への補助はあるが、個人への補助はない。
[保健補導員の具体的活動内容]
・保健師を補助して、各種検診事業への協力
・母子保健活動
・献血推進活動
・健康づくり大会
・調査活動(健康調査、検診希望調査)
<児童福祉>
校区単位で児童館を設置し、無料開放する事業が進行中です。児童館では、就学前の児童と保護者と対象とした、「午前中解放事業」や「子育てサロン」を開催し、児童館長が家庭相談員として子育て相談にも対応します。
~佐久市の取り組み~(三浦大助市長対談等より)
三浦大助市長は医師(東京慈恵医大卒)と国の官僚(厚生省公衆衛生局長)としてのキャリアをベースに5期20年近くにわたって人間味豊かな発想でふるさと佐久市の街づくりをすすめておられます。
「健康づくり}
佐久市は、長野県でも平均寿命や健康寿命が長く、介護が必要な高齢者が少ない地域として知られています。まずは、病気にかからないことが大切です。健康管理に十分留意され、ねんかん健やかな日々を送られた方を毎年「高齢健康優良者」として記念品とともに表彰しています表彰しています。
イナゴなど昆虫類の佃煮や木の実などが伝統的に健康食として重宝されてきました。自然の恵みを取り入れた食生活で、川魚、イナゴ、蛹、蜂の子、ハシバミ(どんぐりに似た木の実~私も市長の勧めでポケットのいっぱい入れて帰りの汽車の中で食べましたが「おいしくてやめられない!」)など何でも食べます。最近では、地元の新鮮な食材を利用し、低カロリーの「ピンコロ御膳」(佐久の健康・長寿を支えた生活習慣・食習慣を基盤にした健康な食事のレシピ)の普及に努めています。さらに地域の商店街の活性化と一体化した「ぴんころ地蔵」は観光バスも止まります。
"トピック”「食を考えるつどい~げんごろう会~」(17回目 春(山菜)、秋(昆虫など))
17年前、三浦市長の呼びかけで中里地域で開催されました。昆虫、ゲンゴロウ、沢ガニ、イナゴ、蚕のさなぎなど高タンパクの地元古来の食糧32種類。クマンバチのお酒、マタタビのお酒など酒類15種類
東京、大阪などからも参加し、「みのもんた」「所ジョージ」などのTVでも紹介されました。
「老人福祉介護」
痴呆老人の徘徊が増える中、彼らを24時間在宅で見守ることは不可能です。これらは、施設介護でなければやっていけません。広い廊下の特別養護老人ホームを建設しています。医者として同世代の人間として入所高齢者の性の問題にも人間くさく対応しています。
認知症の予防としては、人と接することが一番です。高齢者の方が人に接する機会をいろんな施策に取り入れています。新しい特別養護老人ホームでは、ユニット型で個室を基本として週末は家族の団らんの姿が多く見られます。離婚率が低く大家族主義の長野の風土も大切です。
一方、介護保険法によって、特別養護老人ホームのベッド数は制限されている。ベッド数は、要介護2から要介護5までの認定者の37%までという基準があるのは問題です。
95の高齢者支援メニューで一般会計予算(439億円)に占める割合は4.6%です。
「子育て支援」
経済産業省の補助(補助率9割)を活用して児童館の整備を進め、今までに15館を開館。今後、市内全小学校区全てに設置することを目指します。若い夫婦が安心して、子供を産み育てることができ、まち全体が活性化すれば、結果的にお年寄りが長生きしやすい環境になります。
113の子育て支援施策メニューで一般会計予算(439億円)に占める割合は9.3%です。
【長野県衛生部視察調査】(9月2日午前中)
◆長野県の一人当たり老人医療費は、平成2年度以降16年間連続で全国最下位です。
医療費: 673000円
全国平均: 821000円
平均寿命: 男、79.84 全国1位 / 女、86.48 全国5位
入院費: 554000円
◆長野県は長寿でありながら、老人医療費と介護費用合計額は、全国第44位です。
長野県: 924000円
福岡県: 130万円(全国1位)
平均寿命:78.4、全国31位
一人当たりの医療費が低い理由
(1)長野県の高齢者は、1年のうちに医者にかかる件数が少なく、入院しても短い期間で退院する傾向があります。
(2)医療機関は、地域医療に熱心であり、患者要求に対応した在宅医療に力を入れています。
(3)医師と患者の関係においては、古くから地域に密着した「かかりつけ医」の体制が整っており、同じ病院に何世代にわたって診てもらうケースが多数あります。
入院件数: 68.34/100人 (全国、86.99)順位46
外来件数: 1473.16/100人(全国、1600.46)順位41
平均在院日数: 26.7 (全国、34.7)順位47
10万人当たりの病床数; 11372 (全国13059)順位39
一人当たり入院医療費: 長野県 316001円
福岡県 56000円
平均在院日数: 長野県 27.3日
福岡県 45日
人口10万人当たりの病床数: 長野県 1137床(39位)
福岡県 1800床
①病床数が多いと、一人当たりの入院費が増えます。(厚生省各県分析資料)
<あまり医者にかからない理由>
長野県では高齢者が地域で生き生きと暮らしています。
75歳以上の就業率: 18.3%(全国、10.6%、 全国1位)、福岡県就業率: 8%
公民館数: 84.3/10万人(全国、13.4、全国1位)
②住民の健康を支える人がいます。
保険師数: 55.5/ 10万人 (全国、31.5、全国3位)
保健補導員や食生活改善推進員などは、自ら健康に対する意識をもって行動し、健康づくりや知識や体験を家庭や地域住民に広げました。
<減塩運動、一部屋暖房>
減塩運動、主婦一人1日当たり食塩摂取量: 15.9g、平成16年、11.4 (全国平均、10.7%)
③長野県は、一人暮らしの高齢者の率が低く、家族が在宅福祉を支えています。
一人暮らし高齢者率: 長野県12.2% 福岡県19%
老人一人当たりの訪問看護件数: 0.35
長野県は、介護費用: 25万円、在宅: 12万円
福岡県は、介護費用: 28万円、
高齢者就業率: 29.9%
女性就業率: 51.1%
一人暮らしの65歳以上の老人率: 10.8%(全国15.1%)
離婚率: 1.84%(全国2.02%)
持家住宅率: 72.2%(全国61.2%)
公民館: 843.3/100万人(全国134.2 1位)
博物館: 34.6/100万人(全国9.4 1位)
図書館: 49.2/100万人(全国23.3 4位)
成人学級・講座4965.1(全国2766.6 15位)